俳優としても愛されるピエール瀧

大河ドラマの「龍馬伝」、「軍師官兵衛」、朝ドラの「おひさま」、「あまちゃん」などに出演し、大ヒットしたディズニーアニメ「アナと雪の女王」に登場する雪だるま・オラフの声を担当するなど、近年のピエール瀧は俳優として活躍の幅を広げている。
なぜ、ピエール瀧は俳優としてもここまで愛されるのだろうか?そもそもピエール瀧は石野卓球と共に電気グルーヴに所属するミュージシャンだ。結成当初はラジオ番組「オールナイトニッポン」を筆頭にバラエティ番組にも出演するお笑いに理解のあるミュージシャンという立ち位置だったが、アルバム「VITAMIN」の発表以降石野卓球はミュージシャンの活動に専念するようになり、逆にテレビ出演などの芸能活動はピエール瀧が担当するようになった。瀧は「ポンキッキーズ」をはじめ多数のバラエティ番組に出演し、映像制作、ゲームソフトのプロデューサー、漫画原作などその活動は多岐にわたっている。1995年からは役者としてドラマなどにも出演するようになり、その役柄はタレント・ピエール瀧のイメージをなぞるような胡散臭いおじさんが多かった。
そんな中、俳優としての実力が大きく注目されたのが樋口真嗣監督の「ローレライ」だ。本作で演じた潜水艦の掌砲長の役柄は、今時こんなに生粋の帝国軍人を演じられる男がいたのか、と驚くほど見事なハマリ役だった。
では、俳優・ピエール瀧の存在感はどこから生まれたのだろうか?ヒントは電気グルーヴにおける瀧の役割にありそうだ。電気グルーヴの前身バンドである「人生」の頃から瀧は楽器を弾かないミュージシャンだった。その代り着ぐるみを着て登場するなど様々なパフォーマンスで客席を盛り上げることを得意としていた。動きが少ないためビジュアルが地味になりがちな打ち込み系のグループでありながら、電気グルーヴは華やかでエンタメ性が強い。音楽だけではフォローできないビジュアル面から電気グルーヴの世界観を構築する際にピエール瀧が果たしてきた役割はとても大きい。電気グルーヴという劇団と看板役者であり続けたからこそ、ピエール瀧は俳優として成功できたと言えるだろう。

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